大変やぁー明治の女がぁ

モモコ

2007年04月28日 13:16

ある日仕事を終え、買い物を済ませ、子供達に夕飯を食べさせ、寝ていたモモコ

そこへいつもよりびっくりするような音で階下よりインターホンが鳴る。

このインターホンにいつもビビるモモコだが、今日はまた格別であった。

「はぁーい」とモモコ

「モモコちゃん?スーパーって何時までやったっけ?」とお義母さん

(ん?そんな事を聞く為にあんなに鳴らしたん?)

「10時ぐらいやと思うけど、何で?」とモモコ

「あのね~お婆ちゃんが、起きへんのよ・・・・トイレに困ると思って、今お医者さん呼んだからその間に買いに走ろうと思ってね」と悠長なお義母さん

「起きへんって・・・・大丈夫なん?私が買いに走るわ」とモモコ

(なんでこんな時だけ、遠慮するんかなぁ?)と思いながら、買って帰り玄関を開けようとしたら

同時に玄関が開いた、あわてて飛び出すお医者さん。

「今救急車呼びましたからね、すぐに到着しますからね、大丈夫ですからね」とお医者さん

えぇー?なんでそんな事になるん?

「そんなに悪いんですか?」とモモコ

「えぇ、意識がないようですので、脳出血の疑いがあります。」とお医者さん

びっくりして、おばあちゃんの部屋へ飛び込んだ、確かに呼んでも起きない。

大きないびきをかいて寝ている。

半泣きになりながら、門を大きく開け、植木をどけて、救急車を迎え入れる準備をした。

隊員が大婆ちゃんの身体にいっぱい器具を取り付ける。

後ろで私はブルブルと震えがとまらない。

あわてて、荷物を準備するお義母さん、タオルはいるかな?とか訳判らんこと言ってるし・・・・

「心拍は正常、意識はありません。搬送します」と隊員

震えながら救急車を見送ったモモコである。

怖くて、パパに電話をし、お義父さんに電話をし・・・・

お義母さんからの連絡を待つ。

(こんなにすごく長く感じた時間は、なかったのである。)

深夜タクシーの音で目が覚めた。

ベランダへ飛び出して行くと、お義母さんだった。

「どうしたん?」とモモコ

「あぁ落ち着いたから、帰ってきたんよ・・・明日お願いね」とお義母さん

お義母さんが戻ったということは、まぁ大丈夫ということやな・・・・と安心して眠りについた。

翌日お義母さんを送り届け、手につかない仕事をこなしていると、お義母さんから電話が鳴った。

「あぁモモコちゃん?お婆ちゃん退院するから、お義父さんに迎えにこさせて」とお義母さん

「へ?大丈夫なん?」とモモコ

「そう、大丈夫やねん」とお義母さん

夜、おばあちゃんの様子を見に行こうかと思ったが、病に臥せっている姿を嫁には見せたくないやろなぁ~と思い遠慮した。

翌日、いつもどおりにお義母さんが出社した。

「お婆ちゃんほってて大丈夫なん?」と聞いたモモコ

「大丈夫やねんて!怒られたわ!寝ててんて!意識がなかったんやでって言ったら、聞こえませんがなぁーって、何でそのまま寝かしてくれへんかったーって、そのまま寝てたら無事にあの世へ行けたのにぃーって、救急車なんか呼んでーって・・・・言うねん」と怒られたらしいお義母さん。



何はともあれ、平穏無事に戻った我が家・・・・・そしていつもどおりテレビを見ながら悪態をつくお婆ちゃん・・・・・

あぁ恐るべし明治の女

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