(この事をブログに投稿して良いものかと悩みましたが、このブログはお義母さんへの言葉に出来ない気持ちを綴っているので、お義母さんへの応援をこめて書くことに決めました。)
深夜と言うにはまだ早すぎる10時55分
若夫婦は、花の金曜日映画を見ながらゆっくり過ごしていた。
そこへ
またまた、あの驚きのブザーが鳴る
(また大婆ちゃん?今度はどうしてーん)と思いながら受話器を取るモモコ
「モモコちゃん!大変やぁー母さんが母さんが・・・・」と言葉にならないお義父さん
「え????すぐ行くわ」と受話器を投げて階段を駆け下りるモモコ
風呂場から、お義母さんのうめき声が聞こえる
「どうしたん?どうしたん?」と一瞬にして状況を把握したモモコ
「お義父さん救急車呼んだ?何時からなん」とモモコ
「救急車は呼んだーわし待ってくれ、服着るから」とあわてふためくお義父さん
お義母さんの意識はしっかりしていたものの、相当な頭の痛みのため通常ではない。
「モモコちゃん。アイスノン持ってきて・・・・クモ膜下かも・・・こんな時に・・・」と声をかすれかすれに言うお義母さん。
アイスノンを頭に置き、嘔吐をしだしたお義母さんに
(ほんまや・・・普通じゃないわ)
オロオロして上手くズボンが履けないお義父さんに
「お義父さん何してんの!玄関と門を開けて!」と叫ぶモモコ
「何で開けんねん」とお義父さん
「救急車の音が聞こえてきたやろー登りにくいやろー」と叫びまくるモモコ
「お義母さん、もうすぐやで!がんばるねんで」とモモコ
「保険証とかどこにあるんかいな?ワシまったくわからん」とお義父さん
「お義母さんのカバンにちゃんと入ってるから、それやー」と怒鳴ってたかもしれないモモコ
「水飲みたいー」をうめきながら、繰り返すお義母さん
救急隊員が登ってきたので、誘導しながら水を取りに行き、飲まそうとしたら、隊員にとめられたモモコ
そのまま救急車に乗せられて、お義母さんは搬送された。
無意識にお願いします、お願いします、お願いしますを繰り返してた。
すぐにお義父さんから、病院の場所を聞き、深夜車をブッ飛ばしたモモコ
道すがら、なんでやろ?なんでやろ?今日頼んだ仕事があかんかったんかな?とか、歩いて帰らせたんがあかんかったんかな?とか
グルグル頭の中に最近のお義母さんがめぐる・・・・・
思いながら、涙で信号が見えなくなって・・・・あかんあかんと必死で運転して行った。
病院について、お医者さんの説明を聞く
動脈瘤破裂・・・クモ膜下出血
造影検査後、そのままカテーテルでワイヤーコイルを詰めるとの説明
手術に3時間ほどかかる、お義父さんと義妹2とモモコの3人で暗くなりながら家族控え室にて待つ
何度か医師に呼び出され、その度に説明を受けるが、難しい用語が頭に入らない。
沢山の資料を3人で手分けして記入
お義母さんの日常を書かないといけないんだが
いつのまにか、お義母さんのことを、1番知っている自分に驚く。
弟さんが亡くなってから、ずっと寝れなかったお義母さん
大婆ちゃんのいつどうなるかわかならい、生活
お義母さんには、ストレスの多い2週間だったようだ。
遠くの義妹1も夫婦で駆けつけた。
家族控え室で、昔のことや、お義母さんの事を語りあかした一夜だった。
手術は無事に成功し、容態もだいぶ良いらしいと説明を受け、一安心して帰途についた。
二日後ようやく目覚めたお義母さん
「ごめんなぁー心配かけてなぁー」と泣きながら、管をぐるぐるつけられて言う。お義母さん
一安心だが、この病気はこれから2週間が絶対安静の峠らしい。
「モモコちゃん。悪いけどお義父さんと大婆ちゃんのごはん、頼むわなぁ」と涙ながしながら言うお義母さん。
「そんなん心配せんとき!大丈夫やから、しばらく寝とき」と泣き泣き言ったモモコだった。
「そや!順番間違えたら、あかんがな!わかったな!」とパパ・・・・・
今回のことは、私の中でありえない出来事だった。
きっとお義母さんもありえない出来事だったに違いない。
だって二つも順番抜かししたらあかんもん。
最近の医療は進歩しているらしい。
ましてや、お義母さんが搬送された病院は一流の病院だ。
そして、運良く、たまたまお義父さんが飲み会を欠席して、早く帰宅していたので、すばやい行動がとれた。
さらに、カテーテル手術の専門医が担当で、すばやい決断をしてくれた。
お義母さん!。順番間違えたら、大婆ちゃんを、お義父さんを、私をほってたら、許さへんで!
(許さへんもん。お義母さんが戻るまで、歯をくいしばって頑張ると決めたモモコでした。)